「東洋思想と心理療法」研究会
Association for Oriental Philosophy and Psychotherapy
第9回研究会
2007年3月24日開催
会場:駒澤大学大学会館246
教育講演
「民間習俗にみる誕生・生育」
講師:松尾恒一(国立歴史民俗博物館)
司会:賀陽濟(西東京心理療法研究所・東京大学)
特別講演
「お産の歴史」
講師:吉元昭治(吉元医院)
司会:本橋弘子(CLA湯島心理臨床研究所)
シンポジウム
テーマ 「出生と心理療法」
指定討論:西園昌久(心理社会的精神医学研究所)
司 会:阿部裕(明治学院大学)
司 会:森山敏文(広尾心理臨床相談室)
「いのちの尊厳とその恵み-キリスト教的観点からの一考察-」
シンポジスト:竹内修一(上智大学)
「女性に寄りそうことからみえるもの」
シンポジスト:岡永真由美(神戸市看護大学)
「精神療法jにおける縁と未生怨について」
シンポジスト:高野晶(東京国際大学・公立昭和病院)
「生死」の問題は古くから、人にとって最も身近でありそれでいて不可思議なものでした。人は日常の営みから、またあるいは思想や宗教といった力を借りて、この一大事に取り組んできています。心理療法にとっても多くのテーマの背景となり、また根幹をなすものといえましょう。
今回は、昨年の「死」のテーマに引き続き、「生」のはたらきとしての「出生・出産」を話題といたしました。教育講演では民間習俗にみる誕生・生育を松尾恒一氏(国立歴史民俗博物館)に、特別講演ではお産の歴史にまつわる話題を吉元昭治氏(吉元医院)にお願いします。シンポジウムでは「出生と心理療法」について、キリスト教、助産学、精神医療の各専門のお立場からの発言をいただきます。今日、少子問題は社会の課題となっています。我々はどのように生まれ、いまここで五感を以て体験しているか、何を語り何を語らずにいたか、問い掛け続けることは、現世に生きるもの-自己—として、関わりの中で生きるものとして意味あることと考えます。